リレー随想
2019/06/23
No.192 2019年7月号 2016年卒 一倉正樹
「2019年度の社会と建設業」世界の情勢を見てみますと、米中貿易交渉は5月にも再開する見通しであり、協議のゆくえが注目されます。また、GAFAに代表されるように急速に進む技術革新は、世界の業界勢力図を短期間で変えていく可能性を秘めています。
国内においても、2019年は大きな変化の年となります。
4月30日の天皇退位、5月1日の新天皇即位、『令和』への改元、また7月21日には参院選挙、本県では群馬県知事選挙が予定され、そして10月1日からは消費税が8%から10%へ増税されます。
建設業界では、2020年開催の東京五輪関連施設等の建設がピークを迎え、活況が続いています。
今後も『東京駅前常盤(トキワ)橋再開発事業』や2025年開催の大阪万博関連施設建設等が予定されており、「建設投資はそれほど落ちない」と言われていますが、「建設投資は人口に比例する」とも言われており、少子高齢化による人口減は、確実に進んでいくことから、中長期的には、建設投資は減少に向かっていくと思われます。
今から出来る限りの準備と心構えが必要になると思います。
国交省の試算では、2025年の技能労働者数は最大93万人不足するとされています。魅力ある業界作り、外国人労働者の受け入れ等の対策が急務となっています。
2018年3月には『建設業働き方改革加速化プログラム』が策定され、本年4月からは『建設キャリアアップシステム』も運用されており、建設業界は大きく変わろうとしています。
総務省の推計では、日本の総人口は、2050年には1億人を割り込むと推測されております。
急激な少子高齢化、労働人口の減少は避けられない状況です。
IOT化が進み、AI(人工知能)が人類の知能を超える転換点=シンギュラリティなる概念が生まれました。
定型的な事務作業はRPA(Robotic Process Automation)が担ってくれますので、少ない労働力を高度に機能させるための人材の育成の重要性は増々高まっています。
今後は人間にしかできない仕事の領域は必ず残ると思いますので、AIと人との調和がキーワードとなると思います。
私自身が営業企画としてAI等を利用し、調和し続けていく所存です。
(群馬県渋川市在住)
2019/05/23
No.191 2019年6月号 2016年卒 桑原泰基
「社会に出て思うこと」この度リレー随想の執筆を預かる桑原泰基と申します。私は経済学部経済学科を2016年に卒業しました。
私は現在、会社員として働いています。気づけばもう3年が経ち、難しい業務も与えられるようになり、苦しくも充実した生活を送れていると思っています。現在の部署はは人事で、組織や人について考えて考えて考える日々です。社会人になっていろいろな人に出会いますが、大学時代も個性のある人と出会いました。私の大学時代の親交の深かったコミュニティはサークルとゼミでしたが、これらの組織も一人一人が個性を発揮して動いていたので、そういう面で会社とも似ているなと思います。
逆に違う面も感じています。学生の組織は1人の長がいて、その人が全員の面倒を見るという平たい組織です。一方、会社は社長を頂点にした職位のあるピラミッド型の組織で、職位ごとに面倒を見る部分が分かれています。ここが社会人の悩む点であり、面白い点でもあります。
最後になりますが、思い返すと私の所属していたサークルとゼミを比べると全く違うタイプの人たちが集まって、雰囲気もまた違うものでした。色の違う場所でも居場所にはまる、というのが私の1つの個性なのでしょう。そのおかげか今でも多種多様な人と親交ができています。自分の個性を表現して理解するきっかけが、私の大学時代だったのかと思います。
(栃木県在住)