リレー随想

2022/02/01
No.222 2022年2月号 2010年卒 窪田 卓行
「ザスパ草津との出会い」

 阿部君からバトンを受け取りました、2010卒の窪田卓行と申します。阿部君は観光研究会の後輩で、今でも定期的にお酒を飲みあう友人です。

 地元は静岡県、就職先は東京都と群馬には4年間のみでしたが、初めて地元を離れての1人暮らしだったので何もかも新鮮だったと記憶しています。夏は夕立で洗濯物が濡れる、冬は空っ風で自転車が進まないと1年目は苦労しました。

 私が入部した交通研究会はその後観光研究会と名前を変え、今や文サでも指折りの規模になったことは嬉しいですね。幹事長の頃には季節感を無視しで三扇祭でかき氷を売ったこともありました。今でもOB会等で声をかけてもらえるのは有難い限りです。

 3年生となった春、それまでのバイト先であった塾講師を辞め、時間に余裕ができた時に自宅へバイト募集のポスティングがありました。サッカーJ2のザスパ草津(現:ザスパクサツ群馬)の試合会場でアルバイトを募集している、といった内容です。静岡はサッカー王国と言われますが、私は伊豆半島の生まれでサッカーとは全く縁がありませんでしたが、興味本位で応募していたような覚えがあります。
 初めてバイトに入った日、一進一退の展開から後半最後の最後でザスパが勝ち越しゴールを決めて勝利、そのときのスタジアムの盛り上がりに胸を打たれ、そこからサッカーにハマりました。ゴールが決まった瞬間にスタジアムが沸騰するように盛り上がる、その瞬間が好きで、元より旅行が好きだったこともあり国内各地へサッカー観戦に行きました。ハマりすぎて卒業が半年遅くなりましたが、良い意味で人生のターニングポイントとなりました。
(今の職場には1年間待ってもらい本当に感謝しています)

 就職してからはそのままザスパの応援にハマりました。最初は金銭面の都合もあり関東近郊だけでしたが、職場の先輩にザスパのサポーターがいたこともあり、2〜3年前からはほぼ全試合で応援に駆けつけるようになりました。
 ホームゲームが前橋の敷島公園で行われるため、現在も頻繁に群馬を訪れています。試合後にザスパのサポーターと飲みに行くことが多く、群馬を離れた今になって前橋や高崎の居酒屋を開拓しています。在学中はあまり外で飲まなかったので、良いお店ばかりでもっと早くから飲み歩いていれば、と後悔ばかりですね。
 入学当初は卒業までの4年限りと思っていた群馬が、ザスパを知ったことで今後永遠の付き合いになりそうです。

 次のバトンは交通研究会の1年下の後輩、武田新くんへ渡します。きっと面白い話を載せてくれるはずです。
(東京都小金井市在住)
2021/12/22
No.221 2022年1月号 2013年卒 阿部 一馬
「大都会 高崎」

 サークル同期の鈴木さんよりバトンを受けました2013年卒の阿部一馬と申します。鈴木さんは旅行に勉強に深夜の語らいにと、ともにかけがえのない時間を過ごしてきた最高の友人です。
 原付で深夜の碓氷湖にツーリングに行き足元も見えなくなるような濃霧の中で身動きが取れなくなったことも、吹割の滝に行って寒さに凍えしまむらに緊急避難したことも良い思い出です。

 当時後期日程を河合塾仙台校で受験し、初めて高崎の地を踏んだのは入学式数日前のことです。3月下旬の後期日程合格発表から入学式まで時間がない中でインターネットで下宿先を決め、すべての荷物を抱えて入学式直前に滑り込みました。
 私も受験が終わり多少舞い上がっており東北の電車も通っていない地元に比べ、高崎という都市は新幹線もあり関東にある都会だから東京くらいさぞ発展していることだろう、娯楽のない田舎に比べたら新宿、渋谷より少し閑静な街なのだろうかと高崎と東京都心部を同一視してしまい、期待に胸を膨らませていました。初めて降り立った高崎は、当時ヤマダ電機高崎本店がオープンして間もない頃で駅周辺は高いビルが多く、立派な市役所もあり田舎から出てきた私を錯覚させるには十分都会的な街でした。

 しかし魔法(私の思い込み)はそう長くは続きませんでした。バスで大学に向かう道中、段々と寂しくなる景色を眺め川と田んぼが見え始め、失敗したことを悟りました。入学はじめの頃、今も交流のある栃木出身の友人にこの話をしたところ「北関東って知ってる?」と教えてもらい、自分の認識の甘さに打ちひしがれました。徒歩30分の最寄り駅(北高崎)もそんなに電車が来るわけでもなく、手動開きのドアを知らず待っていたらそのまま閉まってしまい群馬八幡駅に行ってしまったことも。
 暗くなり耳を澄ますことなく聞こえてくるセミやカエルの大合唱。知ってます、今までずっと聞いてきた音がそのままありました。

 今思えばこの経験がもとになっていたのかもしれませんが、諸先輩方のフォローもあり在学中に旅行業務取扱管理者他を取得し、高崎の住みやすさに気づき、観光資源の多さに魅了され、美味しい飲食店を開拓しとても充実した日々を過ごすことができました。いつまでも第二のふるさと「高崎」を愛しています。

 次のバトンは、観光研究会で大変お世話になった先輩の窪田卓行さんに引き継ぎます。

(東京都足立区在住)

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