リレー随想

2021/03/15
No.212 2021年4月号 1992年卒 堀内正治
「天涯比隣」

 同期の足立判太朗さんよりバトンを受け継ぎました堀内正治と申します。大学時代はともに応援団で活動してまいりました。
 
 特に思い出深いのは、4年生の時に全日本応援団連盟の本部校として、連盟加盟校の応援団員が高崎市に集まり、高崎駅から団旗を先頭に慈光通りをパレードし、群馬音楽センターにてリーダー公開祭を実施したことです。各大学のリーダー(演舞)などの勇姿を高崎市民の皆さん、高校生の皆さんにご覧いただきました。リーダー公開祭を開催するにあたり地域の企業や、体育会、文化サークル協議会にご協力のお願いや各大学への交渉した経験は、社会人として踏み出す時の大きな財産になりました。
 
 失敗も成功も多くの経験は、後の大きな財産になり、知り合う巡り合う信頼関係は後の宝となります。
 
 学生の皆さんには今のコロナ禍ではなかなか多くの経験をすることは難しい状況かもしれませんが、新しい生活様式の中でチャレンジし、多くの経験と多くの友人を作っていただきたいと思います。
 
 大学時代の仲間は各地にいらっしゃいますので会う機会が殆どありませんが、少し言葉を交わすだけで一瞬のうちに先日まで会っていたかのような感覚になります。大学時代に知り得た仲間は天涯比隣の存在です。
(静岡県浜松市在住)
2021/02/12
No.211 2021年3月号 1991年卒 足立判太朗
【エール】

 高崎経済大学経済学部学籍番号86-015(だったような気がします)昭和61年入学、平成3年卒業の足立判太朗と申します。学士課程修了には年数が合わない気がするかもしれませんがお気になさらずに。
 
 昨年4月息子が大学に進学しました。子供の受験をみて,ずいぶんと自分たちの頃とは制度もシステムも違うと感じていました。当時は共通一次試験(5教科7科目1000点満点)を受け、その後大学毎の二次試験(高崎経済大学は英語と小論文だけだったような気がします。もしかしたら数学系と社会科系の選択があったかもしれませんが良く覚えていません)。私立大学はもっとシンプルでチャンスは学部毎の一度限り。AOやらセンター利用、一度の試験で全学部とやらは有りませんでした。現在の現役の方はどのような入試を経ておみえなのでしょう。時代が変われば色々なことが変わるものなのですね。
 
 さて、この度大学時代とてもお世話になりました高野憲一先輩からバトンを受けました。しばらく大学にも足を運んでいませんが当時のことは今でも良く覚えています。社会の雰囲気はバブル経済に浮かれ、イケイケどんどん。内需拡大のかけ声のもと、土地が上がり、株価が上がり、全てが拡大していました。やろうと思えば何でも出来る、そんな気にさせる時代だったような気がします。私の同期には大学の学費30万円(半期毎に15万円を納めていたような気がします)を含めた学費・生活費すべてを株式投資で賄っていた猛者もいました。
 
 翻って今の学生の皆さんはどうでしょう。「失われた20年」がやっと終わったかと思ったら昨年から始まったコロナ禍。社会は閉塞感に包まれ、先の見えない重苦しさ、講義はリモートばかり、クラブ・サークル活動も侭ならず、人との交流の機会が失われ、バイトも出来ず苦労されているかと思います。学生時代にすべき事の一つは「経験」です。あらゆる経験です。学業に励み知識を得て真理を求める経験、社会で働く経験、友人とふれあい交流する経験、社会の多様性に触れ触発される経験、圧倒的な敗北感を味わう経験、多幸感や達成感に包まれた成功体験等、どれも人間を形成していく上で必要なことかと思います。
 
 人との交流が減り、こういった経験をする機会がなくなり思うようにいかない世の中ですがどうぞ現役の学生の皆さん、どんな状況でもあきらめず、道を探してください。

 「どんなときにも必ず道はある」

 これは私が大学の先輩からかつて頂いた言葉です。その通りです。どんなときにも方法はあり、道はあるのです。がんばりましょう。そして卒業されたOB・OGの皆様、現役の学生達がいま苦労をしています。かつて私たちも通ってきた道を進む後輩たちです。何かしらの「エール」を彼らに贈ってあげたいものです(エラそうにすみません!)。
 私自身も後輩達に「エール」を贈ることが出来るよう、がんばっていきたいとこの随想を書きながら改めて思い直した次第です。
(岐阜県多治見市在住)

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