リレー随想

2023/02/09
No.234 2023年2月号 2014年卒 田口 裕眞
「人生を変えた出会い 〜家族になったよ〜」
 
 守屋(高梨)さんからバトンをもらいました2014年卒の田口裕眞です。高梨さんとは同じボランティアサークルのメンバーとして仲良くさせてもらってました。卒業してからは、会う機会もなかなか無かったけれど、在学中に福山雅治のライブに一緒に行ったことは今でも鮮明に記憶に残ってます。とても楽しかったよ。ありがとう。

 さて、私は今群馬とは遠く離れた四国の香川県にいます。現在はお年寄りの方々に車椅子や介護用ベッドをレンタルする福祉用具貸与事業所に勤務しており、日々、お年寄りの日常生活を支援する仕事をしていますが、大学を卒業後、一度はスーパーなどにあるレジの修理をする仕事をしていました。転職など考えていなかった私ですが、とある縁がキッカケで今の会社に入ることになったのです。

 前職で配属された香川県で私は今の奥さんと出会いました。いつも買いに行く服屋の店員さんの紹介です。子供みたいな無邪気な性格と、その一方で計画性のある行動力を持つ彼女に惹かれてお付き合いが始まり、約5年のお付き合いを経て、2020年に結婚しました。彼女の父親は会社を経営しており、とても厳格な方でした。結婚の挨拶に行った時は本当に緊張したなぁ(笑)

 ここまでは結婚式の馴れ初め紹介のようですが、大事なのはここからです。結婚してしばらくして、そんなお義父さんから「良かったら、うちの会社に来ないか?」と誘われたのがキッカケでした。前職でも暖かい人々に恵まれて、幸せな環境で仕事をしていた私は転職することを悩みましたが、奥さんの後押しもあり、新しい場所で頑張ることを選びました。

 お義父さんの会社に入ってからは、苦しむことも多くありました。営業職として売上を上げていかなければならないこと、社長の義理の息子という難しい立ち位置から生じる職場の人間関係など、多くのことで悩みました。本当は義理のお父さんである社長に相談したり甘えたりして助けて欲しいことも沢山ありましたが、社長は私をあくまで一社員として他の社員と同じように扱いました。決して、特別扱いはせず、褒めてくれることも殆ど無かったのです。そんな社長を憎んだこともありました。
 そんなある時、他の社員からこんな話を聞きました。「田口くんが会社に入ってくれることになって、社長はものすごく喜んでたんだよ。得意先に対しても、息子が会社に入ってくれると言い回って、本当に嬉しそうだった。」私は、初めて社長の人間らしい部分を知って、とても驚きました。そして、そんな社長を憎んだことを恥ずかしく思いました。

 その後も、仕事をする中で、社長に怒られたり厳しい言葉を掛けられたりするも多くありましたが、いつしか「少しでも社長を納得させられる仕事をしよう、そして社長に褒めてもらえるようになろう」と自然に考える自分がいました。社長は私を特別扱いしないことで、困難な状況の中でも、自分で考えて、自分で行動して、自分で道を切り開いていく力を身につけて欲しかったのかなと今では思います。入社して3年目でまだまだ未熟ですが、これからもこの場所で頑張っていこうと思っています。

 ここまで、私の近況というか、卒業後の人生について記してきましたが、振り返ってみて、その背景にあると感じるのは、「人との出会い」です。ありきたりなテーマかもしれませんが、いつも自分が成長するキッカケや、影響を与えてくれたのは、人との出会いでした。それは気が合う仲間だけとは限りません。時には、自分が嫌いな人や苦手と思っている相手から、思わぬ影響を受けることがあるのだと思います。

 最後に、私の好きなアーティストの曲の歌詞の一部を引用して締めたいと思います。
人生には多くの出会いがあります。これを読んでくれた人には出会いを大切にして欲しいです。また私自身、これからの人生、沢山の人と出会う中で影響を与えられて、成長していきたいです。そして、「一歩ずつ与えられる人から与える人に変わって行けたなら」と思います。
(福山雅治 「家族になろうよ」より)
大学の時から変わらず福山大好きな田口でした。

最後にもう一つだけ、
最近仕事をしていて少し嬉しいことがありましたのでご報告。お取引先の介護施設の職員さんが高崎出身で高崎の話で盛り上がりました!遠く離れた香川でも高崎の話ができて世間の狭さ、日本の狭さを感じました!これまた素敵な出会いです。

読んで頂きありがとうございました。

次は同年卒の高橋利宗さんです。
高橋くんとは大学時代はよく一緒に遊んでました。最近会えてないけど、東京に行った時は連絡するから、また一緒に遊ぼうね〜
(香川県在住)
2022/12/26
No.233 2023年1月号 2014年卒 守屋(高梨)倭妃
「くるみ」

久保田くんからバトンを受け取りました2014年卒の守屋(高梨)倭妃です。
くぼちゃんとは、ゼミの同期をお家に招待してくれてみんなで餃子を作ったこと、卒業してからも横浜まで遊びに来てくれてごはん食べたりゲームしたりしたことが印象的な思い出です。
くぼちゃんから声をかけてくれるのが密かにすごく嬉しかったです!これからも待ってます!

私の大学生活ではゼミのNPOでの活動を通して沢山の方にお世話になりました。社会に出て、仕事と関係なく、人を育てよう、学ばせようと見守ったり力を貸してくれる大人って貴重な存在であることや、それでも確かに居るということを感じています。

現在、私は主に発達障害児、グレーゾーンにあたる未就学児を対象とした児童発達支援の教室で先生をしています。
"本当に困っている人の助けになりたい""まっすぐな言葉を交わしたい"
という想いで始めてもうすぐ6年になります。関わったお子様の数は少なく見積もっても300人…お子様も親御様も笑顔でいるといいなあ…。

最近プライベートで集団行動が難しいお子さんの相談を受けることがあったのですが、今まで教室で接してきた親子との大きな差を感じました。
私が今まで接してきた親子は、程度の差はあれど
"本当に困っている…けど、頼る先や、物理的な精神的な余力がある人"
だったのだと気が付きました。
ではそれ以外の、頼る先がわからない、探し方もわからない、そもそも頼る先の存在も知らない、もろもろの余力の無い親子は誰が助けてあげられるんだろう…。
どこにでも何かしらの仕組みがあるはずですが、この業界にいる私ですら自分の住む地域の資源を説明できるほど知らないのだから、最初のヘルプも出せない方も居るはずです。
現在育休中のためモチベーションを持て余しておりますが、次の挑戦を考えるいいタイミングになりそうです。
今までよりも多くの助けを必要としている親子の役に立てる復帰の場所を見つけたいと思います。

9月に生まれた娘の名前には「生きて」と願いを込めています。
生きていてくれるだけで…きっとどんな親も最初にわが子に対して感じたことだと思います。
世のお父さんお母さんが、子育てに悩む中でもそんな気持ちを感じられるように、自分自身のこともそのように思えるように支援をしたいです。

読んで頂きありがとうございました。

次にバトンを渡すのは同年卒の田口裕眞さんです。
田口くん、初めて行った福山雅治のライブ今でもよく覚えているよ!ありがとう!
穏やかで優しい田口くんがどんなお話をしてくれるのか楽しみです。
(埼玉県在住)

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