リレー随想

2023/03/09
No.235 2023年3月号 2014年卒 高橋 利宗
「出会いは一生の宝物」

 田口裕眞くんからバトンを受け取りました経済学部2014年卒の高橋利宗です。彼とは、ゼミや部活が被っていたわけではないのですが、ボランティアサークルの新入生歓迎会で出会って以来、卒業してもなお、仲良くさせてもらっています。
 彼はギター部に所属して音楽が大好きだったのでよくカラオケにも行きました。お世辞抜きに彼は歌が上手で、三扇祭のカラオケ大会では賞を獲得するような美声でした。福山雅治の歌を歌うと声が本人にそっくりです。私は幼少期に9年ピアノをかじっていたので彼がギター、私がキーボードで将来おじさんバンドでもやろうと話をしたことがありますが、その夢はまだ捨てていません(笑)
 車を所有していたので、普通ではなかなか行けない遠方や夜のドライブにもよく連れていってもらいました。学生時代ならではの良い思い出です。時には某アイドルの総選挙&コンサートにも行き、席がまさかの最前列から3番目なんてこともありました。

 学生時代を振り返ってみると体育会の水泳部・ゼミ活動が主でした。運動不足防止にと軽い気持ちで入部しましたが、日に日にタイムの壁に追われながら自分を追い込み、最終的には納得のいく結果を残すことができました。活動する中で、他大学との学生とも交流を深めることもでき、社会人になった今も近況を報告し合っている人が多くいます。
 ゼミは鉄道オタクやバスマニアが集うと噂されていた大島ゼミナールでした。周りから後ろ指を刺されていたりどう思われていたりしたかはわかりませんが、ゼミ長もやらせていただき、大島教授以外に外部から特別顧問としてゼミに参加してくださっていた元製薬会社の重役さんとの出会いもありました。就職活動の面接練習やエントリーシートの添削を何度もしていただいたり、卒業までには数多くの社会人としての心得をご鞭撻いただいたりしました。熱心で時には厳しい御指導をいただいたおかげで無事に就職活動を乗り切り、現在は東京の都心に近いところで鉄道関係の仕事をしております。鉄道の乗務員になりたいという幼少期からの夢は惜しくも叶いませんでしたが、それに近いようなことはできているのでまだ良いのかなと思っています。
 
 今振り返ると、高崎経済大学で過ごした4年間は人生においてとても濃密な4年間でした。正直、学生時代の学業はそこまで活きていないかもしれませんが、一生お付き合いさせてほしいような友人や先輩後輩が多くできた点は充実した学生生活だったのかなと思います。
 また、友人を通して知り合った人、関連会社の先輩や上司の中にも高崎経済大学のOB・OGが多くて驚いています。最近、数年ぶりに職場が転勤になり、上司も変わりました。無口で何の話題で話をしたらいいんだろうと思っていたところまさかの高崎に住んでいたことのあるという方で、高崎に住んでいたことを話したらそこから会話花が咲き、今では何でも話すことができる仲になりました。
 
 大都市から来ていた方々は高崎を田舎と言いますが、秋田の田舎出身の私にとってはとても住みやすい環境でした。程よく栄えていて買い物や食事には困らないけれど家賃や物価はそこまで高くない、新幹線を使わずに都心まで乗り換えなしで行けるというのは魅力的でした。そして何よりも安くて新鮮な野菜の直売所があっちこっちにあるというのは自炊好きな私にとっては素敵な環境でした。
 照りつけるような夏の暑さと、自転車が進まないほどのからっ風を四方八方から受ける厳しい冬のさには驚きましたが、それと引き換えに地盤の強さがあり安心感がありました。大学1年の冬、東日本大震災に見舞われましたが、高崎はさほど大きな被害が無かったことには驚きました。今でもニュースやテレビ番組で高崎市が紹介されたり、社会人になってから知り合った身の周りの人で高崎市出身と聞いたりすると非常に親近感が湧くほど青春時代の貴重な1ページから「高崎愛」が強くなってしまいました。私の第二の故郷と言っても過言ではありません。今でも高崎のお気に入りの飲食店に行くために足を伸ばすことが毎月あるくらいです。
 
 現在、結婚を前提にお付き合いしている女性がいますが群馬県のお隣の新潟県出身ということもあり、高崎という地を気に入ってくれました。将来の居住地に高崎という選択肢も十分にあり得るかもしれません。
 人生において「出会い」というものは素敵なものです。そこから培った友情や人間関係はお金ではどう頑張っても買えない一生の宝物です。そのチャンスは至るところにありそれを物にするかしないかは自信の行動にかかっていますという言葉でこの随想の結びにしたいと思います。

 さて、私からのバトンを受け取ることを承諾してくれたのは同年代の中西雄太くんです。何かで一緒だったというわけでもなく、サークルどころか学部すら違いますが、彼とは入学してすぐの宅飲みで知り合いました。学生時代はうちに来て一緒に料理をよくしたね。失敗も成功も大きい人間で、彼の魅力には惹かれるものがあります。よく寝ているイメージもありますが、自分のやりたい目標を見つけるとそれに向かってとことん打ち込み努力を絶やさない彼。将来は大物になると予想していたのがそろそろ当たりそうです。(笑)
また心身共にリフレッシュしに温泉と岩盤浴に行こう!
(千葉県流山市在住)
2023/02/09
No.234 2023年2月号 2014年卒 田口 裕眞
「人生を変えた出会い 〜家族になったよ〜」
 
 守屋(高梨)さんからバトンをもらいました2014年卒の田口裕眞です。高梨さんとは同じボランティアサークルのメンバーとして仲良くさせてもらってました。卒業してからは、会う機会もなかなか無かったけれど、在学中に福山雅治のライブに一緒に行ったことは今でも鮮明に記憶に残ってます。とても楽しかったよ。ありがとう。

 さて、私は今群馬とは遠く離れた四国の香川県にいます。現在はお年寄りの方々に車椅子や介護用ベッドをレンタルする福祉用具貸与事業所に勤務しており、日々、お年寄りの日常生活を支援する仕事をしていますが、大学を卒業後、一度はスーパーなどにあるレジの修理をする仕事をしていました。転職など考えていなかった私ですが、とある縁がキッカケで今の会社に入ることになったのです。

 前職で配属された香川県で私は今の奥さんと出会いました。いつも買いに行く服屋の店員さんの紹介です。子供みたいな無邪気な性格と、その一方で計画性のある行動力を持つ彼女に惹かれてお付き合いが始まり、約5年のお付き合いを経て、2020年に結婚しました。彼女の父親は会社を経営しており、とても厳格な方でした。結婚の挨拶に行った時は本当に緊張したなぁ(笑)

 ここまでは結婚式の馴れ初め紹介のようですが、大事なのはここからです。結婚してしばらくして、そんなお義父さんから「良かったら、うちの会社に来ないか?」と誘われたのがキッカケでした。前職でも暖かい人々に恵まれて、幸せな環境で仕事をしていた私は転職することを悩みましたが、奥さんの後押しもあり、新しい場所で頑張ることを選びました。

 お義父さんの会社に入ってからは、苦しむことも多くありました。営業職として売上を上げていかなければならないこと、社長の義理の息子という難しい立ち位置から生じる職場の人間関係など、多くのことで悩みました。本当は義理のお父さんである社長に相談したり甘えたりして助けて欲しいことも沢山ありましたが、社長は私をあくまで一社員として他の社員と同じように扱いました。決して、特別扱いはせず、褒めてくれることも殆ど無かったのです。そんな社長を憎んだこともありました。
 そんなある時、他の社員からこんな話を聞きました。「田口くんが会社に入ってくれることになって、社長はものすごく喜んでたんだよ。得意先に対しても、息子が会社に入ってくれると言い回って、本当に嬉しそうだった。」私は、初めて社長の人間らしい部分を知って、とても驚きました。そして、そんな社長を憎んだことを恥ずかしく思いました。

 その後も、仕事をする中で、社長に怒られたり厳しい言葉を掛けられたりするも多くありましたが、いつしか「少しでも社長を納得させられる仕事をしよう、そして社長に褒めてもらえるようになろう」と自然に考える自分がいました。社長は私を特別扱いしないことで、困難な状況の中でも、自分で考えて、自分で行動して、自分で道を切り開いていく力を身につけて欲しかったのかなと今では思います。入社して3年目でまだまだ未熟ですが、これからもこの場所で頑張っていこうと思っています。

 ここまで、私の近況というか、卒業後の人生について記してきましたが、振り返ってみて、その背景にあると感じるのは、「人との出会い」です。ありきたりなテーマかもしれませんが、いつも自分が成長するキッカケや、影響を与えてくれたのは、人との出会いでした。それは気が合う仲間だけとは限りません。時には、自分が嫌いな人や苦手と思っている相手から、思わぬ影響を受けることがあるのだと思います。

 最後に、私の好きなアーティストの曲の歌詞の一部を引用して締めたいと思います。
人生には多くの出会いがあります。これを読んでくれた人には出会いを大切にして欲しいです。また私自身、これからの人生、沢山の人と出会う中で影響を与えられて、成長していきたいです。そして、「一歩ずつ与えられる人から与える人に変わって行けたなら」と思います。
(福山雅治 「家族になろうよ」より)
大学の時から変わらず福山大好きな田口でした。

最後にもう一つだけ、
最近仕事をしていて少し嬉しいことがありましたのでご報告。お取引先の介護施設の職員さんが高崎出身で高崎の話で盛り上がりました!遠く離れた香川でも高崎の話ができて世間の狭さ、日本の狭さを感じました!これまた素敵な出会いです。

読んで頂きありがとうございました。

次は同年卒の高橋利宗さんです。
高橋くんとは大学時代はよく一緒に遊んでました。最近会えてないけど、東京に行った時は連絡するから、また一緒に遊ぼうね〜
(香川県在住)

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