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【嗚呼、指輪物語】

2000年卒 福岡(旧姓五十嵐)春菜

 私は妊娠中「むくみ」の為、看護士さんから結婚指輪を外しておくように指導され、「出産が終わればむくみは治ります。」という言葉を信じてその通りにしていました。
2004年の大晦日、事件は起こりました。その日、「明日から新年だし。」というだけの軽い気持ちで指輪を取り出して指にはめてみました。久しぶりでちょいキツめかな?と思いつつしていましたが、5分ほどしてやっぱりキツいので外すことにしました。しかし、お察しの通り案の定外れなくなってしまったのです。時間とともに他の指と比べ明らかに変わっていく薬指を見てだんだんパニックに陥る私。「ゆ、指が〜〜〜〜っ!」と声を震わせ大騒ぎし、家族に泣きながら迫り来る恐怖を訴えるも、「明日の朝には指腐ってるかもね。」と心無い言葉を吐く父。母が「伊東家でやってた。」という「裏技」も全く効かず、ついにはインターネットで「指輪のはずし方」を検索し、片っ端から試してみても薬指の赤紫色は濃くなっていく一方・・・。

 ・・・もうこれしかない。インターネットで調べた最後の手段、私は指輪を切断する覚悟を決めました。指輪は元に戻るけど指は戻らないのですから。皆さんはご存知でしたか?指輪を切るには地味にも「レスキュー」なのです。消防署に電話をして(さすがに119番はできず一般の電話にしました)、大雪の中、夫に署に連れて行ってもらいました。署では皆さんで「プライド男祭り」を観戦中、非常に盛り上がっていらっしゃいました。着くとすぐに「あ、指輪の方ね。」と中に通され、「指輪切り」と書かれた小さな箱が登場、手のひらサイズの小さな道具で、ものの1分で指輪は切れてしまいました。指が壊死する恐怖から開放された安堵感で、大切な結婚指輪を切ってしまった罪悪感はまるでゼロ。次第に脱力して行きました。一連の騒ぎの間、生まれたばかりの息子はずっとスヤスヤ寝ていました。・・・今年も平和だったなぁ。・・・修理代5,000円也。

 次は、昨年クリスマス入籍を果たした吹奏楽部の同期、天野雄一君と後輩の春香ちゃん(旧姓 梅里)夫妻です。新婚さ〜ん、いらっしゃ〜い!!