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【旅のことなど】 1986年卒 江口理博

前回10月担当の泉谷武史氏の紹介により、今回は私、江口理博(みちひろ、
1986年卒・第10期経理研究部・第2期上岡国男ゼミ)が担当ということになり
ました。紹介者の泉谷氏とは同じゼミ仲間でした。卒業しても何かにつけ連絡を
取り合い、遊びに(関西等)行けばかまってくれるというよしみで、(何故膨大な
高経卒業生の中から、まだ3年あまり、2〜30人の選りすぐりの方が投稿され
ている欄に私ごとき若輩者が・・・とかある意味チェーンメール・不幸の手紙メー
ルではないかと、だいぶごねてはみたのですが・・・)特段雑感的なコメントでよ
いということでしたので、ことの重大性を認識せずお引き受けいたしました。
ご覧になっている方のお目に留まりますかどうか。

 現在,私は山形県で高校の教員をやっております。大学時代経理研究部に
所属し、税理士を目指そうと志に富んでいた時期もありましたが、長年の希望
でもあった教職に就いております。自分の経験を踏まえながら、多感な高校生
を指導していくことには、やはり生身の人間を扱うわけですから、マニュアルど
おりに行かないことのほうが多く、日々発見・研鑚を積む毎日です。「最近の若
い者は」などとぼやきたくなるような年齢にもなってきておりますが、自分の感性
・感覚が変化してきているのか、子供たちが変化してきているのか、なんともい
えませんが、両者であることも間違いなようにも思えます。

先日、映画「ブッシュマン」で一躍人気者になった「ニカウ」さんがお亡くなりにな
ったということのコメントの中で、「「ニカウ」さんたちの視力は6.0もある。それ
は、野生の動物たちがいつどこから襲ってくるかもしれないための自然に備わっ
た能力である。2〜3m手前で気がついてはもう遅い。だからこそ、そんな視力や
・嗅覚などの感覚・第六感などが備わっていたのだろうと。本来我々にしてもそん
な能力が備わっていたのだけれども、文明の発達がそれらを退化させてしまって
いる。便利になってはきているけれども、人間としての本来の本能感覚が失われ
ていることはどこか嘆かわしい。」と。今さらながら、物が溢れ何不自由しなくなっ
た日本人の身の回り。昔、寝転びながらテレビを見ていて、チャンネルを代える
ために起きることが億劫であったとき、リモコンでもあればなあ、なんて思ってい
たことが現実になり。何かの連絡をとらなければならないと思ったときに、手ごろ
に利用できる無線でもあれば、などと思っていたら、携帯の普及がすさまじい。
便利さと引き換えに失う物も多いような気もします。
 
 結婚して以来、旅行をする(というより、普段忙しく、かまってやれない妻が、ちょ
っとした休日でもあれば、ここぞとばかりに私を連れまわす。)機会が増えた。まあ、
年に1〜2回あれば良いほうですが。
 旅行に出かけるときは、1〜2年も前からなんて、そんな計画的な旅行ではなく、
私の日程が空くような時を見計らってですから、本当に突然(まあ、泊まる所の事
もありますから)計画して出かけるわけです。安上がり旅行ですから、基本的に安
く泊まれる所。たとえば国民宿舎とか。でも皆さんその辺は心得ている人も多く、
特殊な時期(夏休みシーズンや年末等)はなかなか空いていないんですよ。次に狙
うのは、ビジネスホテル。駅前のビジネスなんかはまあまあ良いですねえ。別に夜
に豪華夕食なんて付いてなくて良いので、外に出て地の料理なんぞでおいしいもの
にありつければ、すごく得した気分になるものです。東北や北関東方面であれば車
を使って出かけるのですが、それ以外のところでは、そうもいかないので、よほどの
目的奈ない場合は、観光バスツアーで周囲を巡るなんてこともやっています。それな
りの場所には連れて行ってくれるし、昼食などがついていたりすることもあるしで、
まあまあかな。これまで行った中で、北海道に11月下旬に行った時は、初日は天
気もよく、紅葉は終わっていましたが、室蘭の地球岬で雄大な水平線を目の当たり
にしましたが、次の日の小樽では雪に見舞われ、別に雪は、私も山形ですから何て
ことないのですが、前日とは打って変わっての気候で慌ててしまいました。先日10月
の体育の日前後にも言って来ました。バスツアーで富良野まで。紅葉はきれいでした
が、ツアーの売り物のラベンダー畑はすでに季節はずれとなっていました。
 青森は車で、下北半島を巡ってきました。遥かかなたに見える北海道は感激もの。
津軽海峡にある「津軽海峡冬景色」の石碑にはスイッチが付いていて、押すたびに
「石川小百合」の歌声が聞こえ思わずさすが観光地と笑ってしまいました。男鹿半島
や宮古・気仙沼も良いですねえ。
昨年、北陸道まで足を伸ばし、立山・白川郷・高山・信州まで行きましたが、穂高へ
のマイカー乗り入れがその年で終わるということで、山道が大渋滞、1時間ほどの道
のりを4時間も掛けて目的地まで行ったことはちょっとした経験ですねえ。その次の日
に黒部渓谷までバスやケーブルを乗り継いで行きましたが、やはり黒部ダムのスケー
ルがすごい。その年の「紅白」で「中島みゆき」の黒部からの生中継に自分が行った場
所が映っていると何となく嬉しくなるものでした。
 妻とまだ行った事が無いのは、山陽・山陰・四国・九州南部・沖縄などですが、そのう
ちに制覇したいと考えています。なにか旅情報ありましたら、寄せてください。
山形も高速交通網が大分整備されつつあり、だいぶ来易くなっています、おいしいもの
もたくさんありますからどうぞ観光にお越しください。

山形県も今、少子化が進み、この10年で学校もだいぶ学級減を余儀なくされています。
さらにこの10年以内に学校数も、統廃合を含め公立高校10校分なくなってしまうようです。
そんなこともあり、ここ数年の高校教員の採用は手控えられているようです。(何の原因
かわかりませんが、不適格教員が数千人いるなどというのは何なんでしょうか)この原稿
を打っている日の、朝の職員朝会で、現勤務校の商業科(まさに私の科)の削減が決まっ
たという、ショキングな発表があり、気持ちが萎えているところです。まあ私も宮仕えですか
ら、無くなればまたどこかに飛ばされるのでしょうが・・。なにか複雑です。

 私にとって、生徒をどのように指導していくかということはもちろん教員として大事なことで
すが、自分が生きていく上では、毎日どう「やりがい」をもって過ごしていくかということの方
が大事なことと思っています。常にゆとりを持ちながら、あと十数年退職まで、自分が楽しく、
職務を全うしようと思います。

 思いつくままの散文でご容赦ください。ご覧いただきありがとうございました。  
次のランナーは田中聖一君です。高経大での後輩ですよろしくお願いします。 2003/11